所要マイクロ波電力の算出法
3.所要マイクロ波電力
(5) 留意事項
① 被加熱物よりの放熱
温度上昇勾配を小さくし長い時間を掛けて処理する場合
前記計算では放熱を考慮していないが、通常の加熱乾燥の場合は一般に短時間処理なので、無視して差支えない。但し、急速加熱が不向きな被加熱物で徐々に長い時間を掛けてマイクロ波加熱乾燥する場合は、処理過程の放熱を考慮しないと、所要マイクロ波電力不足が発生することがあるので留意すべきである。
② 被加熱物よりの放熱
被加熱物を高温に加熱する場合
先に述べた例えば「脱硝処理」の場合のように「350(℃)」まで昇温させる場合には、被処理物よりの放熱は無視できず、所要マイクロ波電力は放熱を加味した値とする必要がある。尚、このような高温処理を実施する場合、省エネルギーや火傷防止などの観点からマイクロ波オーブンに断熱処理を施工することは当然である。これによりオーブン内雰囲気温度が高くなり、結果的に被加熱物からの放熱も少なくなり、処理時間を若干ではあるが短縮可能となる。更に結露の発生量を抑制することにも繋がると言える。
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