マイクロ波加熱の応用例
食品業界
(2) 加熱・乾燥・膨化
① 即席食品のラ-メン、具の乾燥処理
図19.3.10 ラーメン加熱乾燥装置
マイクロ波加熱による食材の加熱・乾燥処理は、被加熱物内の水分の蒸発が内部から急速に行われるため、ラ-メン・具などを発泡・膨化状態で乾燥させることが可能である。その結果、即席食品として要求される復水性(湯戻り)の早いラ-メンや具などが得られる。一般的には、マイクロ波出力 数十~100kW前・後で周波数2.45GHzを利用した図19.3.10にあるコンベヤ形マイクロ波加熱装置が多く利用されるが、図19.3.11に示す減圧式マイクロ波加熱装置でも同様の処理を行っている例もある。
図19.3.11 減圧式マイクロ波加熱乾燥装置
尚、マイクロ波エネルギーによる乾燥処理は含水率10~15%程度迄で、それから含水率数%迄の仕上げ乾燥には温風を利用している。これはマイクロ波加熱のみで含水率数%迄仕上げ乾燥した場合、焦げるなどの不具合が発生するためである。但し、PD値(被加熱物単位重量当りの投入マイクロ波電力量;kW/kg)を小さくすれば焦がすことなく乾燥可能だが、処理時間が大幅に長くなり、装置の稼働率を低下させることにも繋がり、結果的に割に合わず温風乾燥を活用している。
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