その他 加熱機/乾燥機 技術情報
様々な分野で使われる誘電加熱

食品、木材、ゴム、セラミック、化学、繊維など幅広い分野の加熱源として、高周波やマイクロ波の応用が一段と進んできています。熱風、蒸気、電熱などの従来の外部加熱ではなしえなかった急速で均一な加熱を実現します。


物質に吸収された電磁波

■誘電加熱の特長

1. 加熱時間が短い
熱風、蒸気や電熱などの従来の外部加熱方式では、熱が被加熱物の外側から熱伝導によって内側へ伝わり中心部の温度が上がります。高周波やマイクロ波の誘電加熱は、被加熱物自体が発熱体となる内部加熱であり、熱伝導によらず物質内部の温度をあげることができるので、短時間で加熱できます。
2. 均一加熱ができる
外部加熱では、中心部の温度をあげるためには、外部の温度を高くしなければならず、外側と内側の温度差が大きくなります。高周波やマイクロ波の誘電加熱では、被加熱物の各部に電波はほぼ均等に浸透し、各部が同時に発熱するため、比較的均一な加熱ができます。
3. 選択加熱ができる
被加熱物は、誘電損失によって発熱するので、損失係数の大きいものほど発熱量が大きくなります。そのため被加熱物の損失係数の大きいものを選択的に加熱することができます。
4. 熱効率が高い
高周波やマイクロ波は、ほとんど被加熱物にだけ吸収され、雰囲気などの温度を直接上昇させないので、熱効率のよい加熱ができます。
5. 加熱制御が簡単
加熱の開始や終了、あるいは加熱温度の調整などは、電気制御によって、正確にかつ応答性よく行えます。