• 市民公開講座「がん治療最前線」
  • ミニカタログ ダウンロード

ハイパーサーミア(がん温熱治療)の仕組み
がん細胞が熱に弱いって本当?
ハイパーサーミア(がん温熱治療)の仕組みをご説明します

がん細胞も細胞であるからには血管から血液を受け取って生きています。本当なら異常な細胞であるがんに血液をあげる必要はないのですが、がんは自分で血管を変化させて血液を盗んでいるのです。

しかし、無理に変化させた血管なので、通常のように血流量をコントロールすることはできません。ハイパーサーミア(がん温熱治療)はこのがん組織の弱みをついた治療法だと言えます。

■がん細胞はなぜ熱に弱い?

通常の健康な細胞は熱を加えると、血流量を増やして熱を逃がすという素晴らしい働きを持っています。そのため、身体の一部を熱してもなかなか温度は上がりません。サウナなどに入って身体が赤くなるのは血流量を増やして熱を逃がしているからです。

がん組織は熱を加えても血流量を増やして熱を逃がすことができないので、比較的短時間で42℃以上の温度に加熱されます。一般に風邪などで、人が高熱を出すのはウイルスなどの外敵を攻撃して命を守るためです。

サーモトロン-RF8では身体の内部にあるがんを狙って30~60分、高周波の電波を送り、42~44℃に加熱します。正常組織に比べて熱に弱いうえに、熱を逃がすことのできないがん組織はこの温度に耐えることができず、死滅していくのです。

■健康な細胞まで傷つけることはないの?

電波で加熱するというと、レーザー光線のようなイメージを持たれるかもしれませんが、高周波の電波はそれ自体熱を持った熱線ではありません。電波が細胞レベルまで浸透して物体自体が発熱するという仕組みなのです。

そのため、電波があたったらそのまま焼ける、傷つくということはありません。もちろん普通の健康な細胞も電波があたると加熱されそうになりますが、血流量を増やして熱を逃がすことができるので、高温になることがありません。

サーモトロン-RF8で使われる8MHzという高周波の電波は、身体の奥深くまで浸透し、
がん細胞を選択的に加熱し、周辺の細胞にはほとんど影響がありません。

実際に治療を受けた患者様からは身体が温まった気がする、汗をいっぱいかいた、という声が聞こえてきます。これこそ、健康な細胞が血流量を増やして熱を逃がしていることの表れと言えます。

■他の治療との違いは?

がん治療は、ある意味では副作用との戦いと言えます。 常に患者様の体の状態を診ながら、治療と副作用のバランスを取ることが重要です。

サーモトロン-RF8によるハイパーサーミア(がん温熱療法)は、治療時に多少熱いとか痛いとかの訴えがあっても、 後に残る障害がありません。また何度でも繰り返し行うことができます。

■どんながんに効果が期待される?

サーモトロン-RF8は、実用化されてから現在まで約2万人以上のがん患者を治療しています。

脳と眼球を除いた身体のほとんどの部位を治療することができます。例えば、食道・肺・胃・肝臓・すい臓・大腸・直腸・膀胱・前立腺や、乳房・皮膚・口腔などです。

また、サーモトロン-RF8によるハイパーサーミアは、放射線療法や化学療法を併用により優れた治療成績を上げています。 その他、疼痛の緩和、食欲の増進、動作レベルの改善などいわゆるQOL(Quality of
Life)の改善にも大きな効果があります。

■ハイパーサーミア装置の仕組み

サーモトロン-RF8によるハイパーサーミアでは、2つの電極で狙ったがんを挟み込むように身体の両側にあて、電波を印加します。患者様は30~60分程度、ベッドに寝ているだけです。あまり動くことができないのでその間は不自由ですが、麻酔もなにもしないのでテレビを見たり音楽を聴いたり、医師やご家族と会話しながら治療を受けることもできます。

実際、ハイパーサーミア装置「サーモトロン-RF8」にはテレビがついていて、ゆったりした気持ちで治療に臨むことができるのです。