初心者のための高周波誘電加熱
理論的な解説は第2章以降に譲るとして、第1章の最後に高周波誘電加熱が日常的な外部加熱と何が違うのか、そのメリット・デメリットを箇条書きにまとめます。第2章以降の解説を待たないと意味がわからない点もあると思いますが、とりあえず特徴を概観してください。以下のメリット・デメリットがあるからこそ、高周波誘電加熱はさまざまな分野の加熱技術に利用されています。
- メリット
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被加熱物の内部全体が一様に発熱するので、均一な加熱ができる。
特に熱の伝わりにくい物質は、外部加熱では外部と内部を均一に加熱することができないので、誘電加熱が適している。 - 温度上昇が早く、また、その速度を供給する電力量によって調整しやすい。
- 被加熱物が何種類かの物質の複合物である場合、そのうちの損失係数の高い物質だけを選択的に加熱できる。
- 燃焼による加熱ではないので、真空・減圧・加圧のもとでも加熱できる。
- 被加熱物だけが自ら発熱するので、エネルギー効率が高い。
- 電気もしくは電磁波を利用するので、取扱いが衛生的である。
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被加熱物の内部全体が一様に発熱するので、均一な加熱ができる。
- デメリット
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- 設備への初期投資が高くつく。
- 均一加熱をおこなうには被加熱物の中の電界を一様にしなければならないため、あまり複雑な形のものは均一加熱するのが難しい。
- ランナウェイ効果や端面効果により、望まない局部加熱が起こる場合がある。
- 被加熱物の中に金属片が混じっていると、放電が起こる場合がある。
- 電磁波漏れの恐れがある。
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