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■軟質塩ビフィルムの特徴とは?

1.概要

軟質塩ビフィルムはもともと袋用(ハンドバッグ)や衣料用として、昭和24年頃より製造され当時は圧延シートをステンレス磨板に挟み、加熱プレスしてしぼ付け(型付け)を行なっていました。

その後、エンボス機の発達とともに、連続したエンボスロールによる型付けにより、軟質塩ビシートが大量生産され、世の中に出回るようになりました。その後、ハンドバッグ素材として、合成皮革、天然皮革が使用されるようになり、塩ビシートはハンドバッグから小物バッグ、ケース、靴、文房具などに用途が広がりました。

現在では軟質塩ビフィルムは他のプラスチックフィルムにはない優れた特長を生かしたいろいろな分野に幅広く使用され、生活に密着した欠かせない素材となっています。また、軟質塩ビフィルムは印刷加工、エンボス加工、表面処理、接着加工、等用途に応じた加工や処理が可能であるため、多様多種に加工、印刷されて、身近な商品やフィルム素材として使用されています。

2.歴史

わが国において、軟質塩ビフィルムが製造されたの、昭和24年頃で、ゴム加工業者である長浜ゴム工業㈱、川口ゴム工業㈱、興国化学工業㈱(現:アキレス㈱)等が輸入塩ビスクラップを2~3本ロール型のゴムカレンダーを使用して、圧延加工したのがスタートと言われています。

昭和25年には多くの会社が、米英から輸入した樹脂を原料として、レインコートなどの衣料用塩ビフィルムを工場生産始めました。その後、ドイツ製エンボス機が日本に輸入され、連続しぼ付けしたシートが製造され、ハンドバッグ等の袋用として大量生産されました。

昭和30年頃から軟質塩ビシートはカレンダー法、T-ダイ押出法と成膜方法が各種製品に実用化され、大量生産されるようになり、文房具用、家具装飾用、建材用、工業用、玩具用、雑貨用と製品用途が多方面に広がりました。

3.特長

軟質塩ビフィルムの特長は、主に塩ビ樹脂の特性に起因するもので、使用用途が多い理由は以下のような特長を有する事にあります。

①透明性が良い

透明性と艶に優れていますので、透明性が求められる商品に最適です。ケースや包装用にも幅広く使用され、商品の保護や価値を高める役割を果たしています。
【用途例】デスクマット、テーブルカバー、定期入れ、書類入れ、窓張り、文具ケース、アルバム、窓(幌、テント、帆等)、間仕切り、書類カバー、包装用等

②着色が自由

着色剤の添加により、フィルムの着色が自由にできます。鮮やかな色、くすんだ色、明るい色、暗い色、あるいは色の濃いものや淡いもの、透明、不透明のものまで、ご希望に応じた着色ができます。
【用途例】カバー(事務機、家庭器具、自転車等)、レインコート、天幕、空気入り玩具、装飾・宣伝用(アドバルーン、旗、垂れ幕、のれん、ステッカー)、サンダル、スリッパ、筆入れ、粘着テープ等

③硬質~軟質まで、硬さ・風合いが自由です

可塑剤の添加量により、フィルムの固さや風合いを用途に合わせて、柔らかくしなやかなものから硬いものまで、広範囲に作れます。
【用途例】
硬い・・・・・クレジットカード、キャビネット用、トランプ、ステッカー等
軟らかい・・・雨衣、ベビーパンツ、玩具、絆創膏等

④印刷性が優れています

塩ビフィルムは他のプラスチックに比べ、印刷性が優れ、容易に印刷が可能です。カラフルな色やデザイン処理が求められる商品に適しています。特殊な前処理なしで、グラビア、オフセット、スクリーンなどの印刷ができます。
【用途例】テーブルクロス、かさ、洋服ロッカー、キャビネット用、合板、風呂板、アコーディオンカーテン、壁紙等

⑤接着加工性が優れています

プラスチックを接着させるにはさまざまな接着方法があります。塩ビフィルムは高周波ウェルダー加工という他のプラスチックにはできない方法が可能です。この方法は作業の効率が良く、美しく仕上がるため、デザインを強調する商品には最適です。
【用途例】空気入り玩具(ビーチボール、浮き輪、人形、プール)、レインコート、かさ、ケース(文具、工具等)

⑥エンボス処理(凹凸)が可能です

木目、革、布模様をはじめ、艶出し、艶けし、幾何学模様などエンボッシングにより表面模様を自由にデザインできます。
用途例】表紙、文具、アコーディオンカーテン、ガラスフィルム、壁紙等

⑦用途に合わせた機能を付与できます

塩ビは配合剤により、耐油性、耐薬品性、耐候性、耐熱性、導電性、絶縁性など用途に即した性能を付与させ、商品価値を高めます。
【用途例】血液バック、レントゲンプロテクター、機具カバー(非移行)、テント(耐候)、養生用シート(難燃)、オイルフェンス(耐油)等

4.配合

軟質塩ビフィルムに使用される原材料は一般的に塩ビ樹脂、可塑剤、安定剤、滑剤、着色剤、その他の添加剤があります。これらの添加剤は、いずれも、塩ビ製品となったとき安全性が確保できるものが使われます。

①塩ビ樹脂

軟質塩ビフィルムの主原料はナフサと塩から製造される塩化ビニル樹脂です。塩化ビニル樹脂は重合度(塩ビ樹脂ポリマーの単量体の結合数)の大きいほど物理強度も大きくなり、加工温度も高くなります。一般的に使用される塩ビ樹脂の重合度は、850から1300程度のものが多く、特に汎用としては1100程度のものが使用される場合が多くあります。

②可塑剤

可塑剤は塩化ビニル樹脂に添加してフィルムの柔軟性(硬さ)を自由に調整したり加工性を良くしたりする重要な役割をもつ薬剤です。可塑剤を添加する量を調節する事により、硬質~半硬質~軟質と塩ビ製品の硬さを変えられます。
汎用的な可塑剤としてはフタル酸系、アジピン酸系、クエン酸系、ポリエステル系などがあります。用途に応じ選択使用することにより、フィルムの耐候性や耐寒性、耐油性、電気絶縁性、非移行性などの機能を付与することができます。可塑剤を選択するにあたっては、塩ビ樹脂や配合剤と相溶性があることや、移行性、耐寒性、色相、耐水、耐油、耐薬品性などが考慮されます。

③安定剤

フィルム製造時、熱分解を防ぐために安定剤を使用します。安定剤を選択するにあたっては、フィルムの透明度や色、また使用条件や使用環境などが考慮されます。現在、安定剤としては、Ca系、Ba系、Zn系、Mg系など単独品から複合安定剤まで、種類は多種多様で、塩ビ100に対して0.5~5部程度が添付されます。

④滑剤

滑剤は高温加工時にカレンダーロールに付着することを防ぎ、作業効率を良くするために、少量添加するもので、金属せっけん、天然ワックス、石油系ワックス等が使用されます。

⑤着色剤

着色剤はフィルムに着色するために添加するもので、おもに有機顔料及び無機顔料が使用され、色毎に種類も多く、酸化チタン(白)やカーボンブラック、酸化鉄(赤)、アゾ系顔料などが一般的です。形状は粉末、バッチ板状、トーナー状(液体)など、用途に応じた形状で使用されます。

⑥その他

その他の配合剤としては機能性付与のための紫外線吸収剤(耐候性)、難燃剤(難燃性)、キレーター、加工助剤(加工性)や充填剤などがあります。

日本ビニル工業会
鈴木環 著「軟質塩ビフィルムについて」より抜粋

■ポリ塩化ビニルに関するQ&A

1
塩ビって何ですか?
塩ビとは「塩化ビニル樹脂」又は「ポリ塩化ビニル」を意味します。一般的に略して「塩ビ」と言われています。
「塩ビ製品」とは塩化ビニル樹脂を主原料として製造された各種製品の総称で可塑剤を含んだ軟らかい製品「軟質塩ビ製品」と可塑剤を含まない硬い製品「硬質塩ビ製品」に大別されます。柔らかいフィルム、シート、電線被覆材、ホース、チューブ、自動車内外装部材などから硬い配管、平板、波板、雨樋まで様々の製品に加工され、使用されています。塩化ビニル樹脂は、私たちが日頃、使用する四大汎用プラスチック(熱可塑性プラスチック)の一つです。他の汎用プラスチックはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレンです。
2
塩化ビニル樹脂は何の原料からできているのですか?
塩化ビニル樹脂は、「塩素」と石油からできる「エチレン」を反応させてできる塩化ビニルモノマー(CH2=CHCl)を付加重合させて合成されます。
「塩素」はソーダ産業で、地球上に無尽蔵にある天然塩をナトリウムと塩素に電気分解し、ナトリウムを苛性ソーダとして利用した残りの「塩素」を塩化ビニル樹脂の原料として利用しています。塩化ビニル樹脂は、塩素が6割、エチレンが4割であり、ほとんどの原料を石油に依存している他のプラスチックに比べ、省資源に役立つプラスチックです。
3
軟質塩ビ製品はどのようなものがありますか?
軟質塩ビ製品は塩ビ薄膜単体の塩ビフィルムや塩ビフィルムに生地を貼り合せた塩ビレザー、塩ビフィルムに裏表に生地をサンドイッチさせたターポリンなどの単体又は複合のフィルムやシートを組み合わせ加工し、各種軟質塩ビ製品を作ります。
また、塩化ビニル樹脂は柔らかくする成分(可塑剤)を加え、加工することにより硬い製品から軟らかい製品まで様々な製品を製造することができます。
硬質製品には水道管、配管、継ぎ手、塩ビ平板、看板、ダクト、波板、雨樋、硬質シート、サッシ、サイディング、塩ビ鋼板、住宅用廻り縁などがあります。
また可塑剤を加えた軟質製品には塩ビフィルム単体及び布、繊維、紙、等の生地と貼り合わせたものを含め、下記のような身の回り、家の中、生活用品などの多くの製品があります。

●文具用、袋用、鞄用、衣料用、玩具用、車両用、工業用塩ビフィルム、壁紙、化粧フィルム、床シート、クッションフロア、タイルカーペット、床タイル等
●ターポリン、帆布、フレコンバッグ、膜シート、幌シート、養生シート等
●家具、ソファ、椅子、カーシート、間仕切り、合羽、鞄袋、バック、テーブルクロス
●ラップ、農業用フィルム、マーキングフィルム、ホース、チューブ、手袋、サンダル、防水シート、プール、玩具、保育用品、電線コード、ケーブル、錠剤包装等
4
軟質塩ビの特長はどんなところですか?
軟質塩ビの特長は(他のプラスチックとの比較)
  1. 柔らかさを自由に変えられる
  2. 着色やプリント加工が容易にできる
  3. 透明性に優れる
  4. 薬品に侵されにくい
  5. 耐油性に優れる
  6. 物理的強度が強い
  7. 耐候性にも優れる
  8. フィルムの接着加工が容易(高周波ウェルダー)
  9. 電気特性が良い(電気絶縁性)
  10. 各種添加剤を加えれば機能性を付与できる。(難燃、防煙、耐候性、等)
これらの特長は塩ビ樹脂の分子配列が非結晶構造で、他の物質を容易に添加、混合できる事などが要因です。
5
軟質塩ビ製品の短所はどんなところですか?
  1. 低温時の衝撃強度が低い
  2. 常用耐熱温度がやや低い
  3. 可塑剤のブリード(移行)が経時で起こりやすい

日本ビニル工業会
「塩ビに関するQ&A」より抜粋